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米澤 仲四郎; 松江 秀明
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 244(2), p.373 - 378, 2000/05
被引用回数:12 パーセンタイル:62.12(Chemistry, Analytical)中性子即発線分析法(PGA)はこれまで良好な中性子源が得られないことから分析感度が低く、その利用は限られていたが、低エネルギー中性子ガイドビームを使用することにより分析感度が改善されることが明らかになった。このことから、原研ではJRR-3Mの冷又は熱中性子ビームポートに高感度及び低線バックグラウンドの即発線分析装置を設置し、元素定量法及び各種分野への応用研究を行ってきた。PGAは同様に中性子核反応を使用する放射化分析と比べ、(1)H,B,S,P,Si等の軽元素の分析が可能、(2)有害元素のCdとHgの分析が可能,(3)非破壊多元素定量,(4)試料の誘導放射能が無視できるほど少ない、などの特長を持つ。このような特長を使用した、B及び多元素定量による各種分野への応用研究を紹介する。
松江 秀明; 米澤 仲四郎
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 245(1), p.189 - 194, 2000/04
被引用回数:21 パーセンタイル:77.51(Chemistry, Analytical)k法は、比較標準試料を使用することなく多元素を同時定量できることから、中性子放射化分析法の定量法として注目されている。近年ハンガリー同位体研究所(IKI)及び米国NISTにおいて中性子即発線分析(PGA)へ内標準法に基づくk法の適用が試みられ、塩素を内標準とする十数元素のk値が報告された。PGAにk法を適用することで、比較標準試料を使用しないで、多元素を正確に定量でき、得られたk値は他の施設と共用できることから、原研においてもk-PGA法の適用を試みた。本研究ではJRR-3M熱及び冷中性子ビームにおける塩素を内標準とするk値の測定を行い、得られた値をIKI及びNISTの報告値と比較した。その結果、冷中性子ビームで27元素、熱中性子ビームで22元素のk値を求めることができた。得られたk値はIKI及びNISTのk値とも良い一致を示した。